研究全体マップ


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研究概要

 

当研究室は,平成21年6月1日に電気通信大学 知能機械工学科に設立されました.
また,先端ロボティクスコースの構成メンバーとして研究に取り組んでいます.

さて,皆さんは,機械システムにどのようなイメージを抱いているでしょう(昔は工場の中で動く薄汚れた鉄の塊でしたね.それでもその塊が日本を支えたのです).
最近の機械システムは,とても洗練され,大きな変貌を遂げて,ロボットというものに形を変えました.
その変貌の過程では,電子技術との融合により,メカトロニクスという学問領域や,情報技術との融合により,知能機械という分野で研究されてきた時代もありました.
 このような時代を経て,人間生活や医用福祉の分野へ進出が始まっていますし,いよいよ人の生活範囲の中に近づいてきたわけです.
21世紀は,機械システムと人間社会が共生し,互いに高めあえる社会を構築すべき時代になりました.
このような時代背景を受けて必要となるのが,社会生活を営むための実際に役立つ知的なシステムをどのように作り出すかという問題です.
これまでのような硬く冷たい機械ではなく,「滑らかに柔らかく触れ合えるような精密な機械」,このような精密機械のシステムを創り出すことが,この研究分野の目指すところです.
 そのためには,ロボットや機械が学習したり,競争しながら進化したり,環境に適応したり,まるで人間や生き物が行うような認知適応行動を実現することが求められ,
我々の住む物理的な世界との直接的なふれあいや相互作用に馴染むシステムを作り出さなければなりません.
換言すれば,機械的な意味での正確さよりも,知能的な意味での緻密さ精密さを求めてゆくことになります.

このように当研究室の主要課題は,人を中心にすえた工学の理論体系及びその周辺技術の再構築であり,
人や生物そのものを工学的視点から科学することから始まり,人・機械,および社会と機械の自然なインターフェースやそれらの融合技術に関する探究を行っています.
 研究のバックグラウンドには,人間機械共適応系,認知科学,生体信号処理,ロボティクス,メカトロニクス,学習理論,進化計算,身体性機械論などがあり,これらの学問領域を中心に古くて新しい相互作用系に興味を持っています.